指さし会話帳の作り方を伝授しました:ファンブック制作日誌Vol.3


こちらの記事の内容は、2024/4/16に達成した下記のクラウドファンディングにおいて、
支援者の方へ配信しているメルマガの内容の転載となります。

旅先や相手の言葉を話す楽しさを伝え続けたい!「指さし会話帳」初のファンブック
https://camp-fire.jp/projects/717211

ファンブックの制作過程をより多くの方に楽しんでいただくため、
メルマガ配信後にブログで公開しております。

【1.7月末まで大延長!指さしアンケート募集】

オラ!(スペイン語でこんにちは)
ゆびさしファンブックプロジェクト・ご報告担当のネルソンです。
指さしファンブック制作日誌、第3回です。

前回のメルマガで募集した、ファンブック特別企画の「読者アンケート」と「編集部への質問」にご回答いただいたみなさま、どうもありがとうございました~!

7/14締切としておりましたが、もっとたくさんの声を集めたいということで大幅延長!7/31(水)までご応募を受け付けております。ちなみに、「指さし会話帳をここで見た!」という質問も追記させていただきました。

指さし会話帳創刊から26年の歴史で、最初で最後(?)のファンブック、ぜひいっしょに盛り上げていきましょう!

【2. 指さし会話帳から生まれたエピソードも募集】

そして!引き続き、新たな募集企画となります。
指さし会話帳から生まれたエピソードを教えてください!
クラウドファンディング実施中、ご支援いただいた皆さんからのコメント欄は、そのまま珠玉のエピソード集でした。個人的に好きなものは、たとえばこのあたり…。

いやぁ、皆さん、改めて!

なんて素敵なことばかりおっしゃるのですか…!

しかーし、創刊以来、人の手に渡った指さし会話帳は500万部を超えます。ならば、きっと500万通りの『指さしエピソード』があるはず!(本棚に眠っていなければ…)

「こんなときに役立った!」という、短めのものも大歓迎です。
ぜひぜひ、下記のリンク、またはメールでお教えください。

【3.編集長直伝!指さしレクチャー第2弾】

リターンのひとつとして用意した、細川編集長が教える指さし会話帳の作り方。なんと、実際に書いた文字が指さし会話帳で使われる、という豪華特典(!?)付き。

前回のメルマガでは、指さし会話帳ネパール語版の全単語を覚えたという猛者、南さんがご参加された様子をお届けしました。そして今回参加された方は、山田さん。

山田さんは国立国語研究所准教授という、言葉のスペシャリスト。「言語復興の港」という全国の方言継承に取り組む研究者が参加するプロジェクトのリーダーです。

実はこれを書いている私、ネルソンがふだん住んでいるところは離島でして、山田さんが方言継承に取り組まれているフィールドで、我々は友人。そんなわけで、当日現場にはいられなかったのですが、細川編集長とのツーショットはふしぎな感じです。

山田さんの字に、「とても味がある」と細川さん。

「字が得意じゃない」ということで、アルファベットを書くことになった山田さん。しかし、細川さんの話では、会話帳制作時にアルファベットはデータから一字ずつ拾い集めてくるか、編集者が自分で書く方法を取っているとのこと。なので、「自分の字は気に入らないこともあるし、一覧になっているとすごく助かる」のだそうです。

指さし会話帳の字は、すべてが手描き。

山田さんと細川さんの間で話題に上がったのは、やはりお互いの生業でもある言語の話。手描き文字にこだわる指さし会話帳ですが、それでもいろんな方が読みやすいようにと、たとえば文字によって偏りがないように「とめはね」が均一であるなど、実はさまざまな工夫が凝らされています。そんな考え方がまさに「ユニバーサルデザインフォント(以下、UDフォント)(※)の考え方に共通していますね」と山田さん。

※UDは、1985年にアメリカのロナルド・メイス氏によって提唱された「能力や年齢に関わらず、誰もが最初から使用することのできる機能的なデザイン。このUDの考え方に従って作成されたフォントを「UDフォント」と呼ぶ。

また、山田さんがアメリカに留学していた頃、勉強内容を一枚にまとめたシートが市販されていたそうで、見開きごとに料理や家族といったテーマが決まっている指さし会話帳は「一枚絵で分かりやすく伝える」という点でそれと共通するという話にも。

細川さんは実際に、指さし会話帳をつくる際の資料として、現地の文房具店で魚や野菜などの名前がまとまってある子ども向けの学習用ポスターを集めていたそうで、「指摘されて本をつくり始めた頃を思い返すきっかけにもなった」とのことです。


レクチャー後、細川さんからコメントをいただきました!

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これまでにも、指さし会話帳を通して、著者をはじめとしていろんな方との出会いがあったけど、山田さんも、前回の南さんも、クラファンじゃないと出会えませんでした。ありがたく、貴重で、そのことだけでもクラファンをやった意義がありました。

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山田さんのコメントです!

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教科書も辞書もない言語を習得するときに、ゆびさし会話帳みたいな何かがあったらいいなと思ってお話を伺いに行きました。旅をしながらつくっていた語彙集やフレーズ集を最初に見せていただき、一気に親近感がわきました。スゲーものつくってる人はやっぱりスゲーというのが感想で、今はどうやって島に来てもらおうかなと考えています。

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ここでも出ている私が住む「島」は、奄美群島の沖永良部島という…読めないですよね(笑)、『おきのえらぶじま』という島なのですが、実は昨年、株式会社ゆびさしが、外国人観光客向けに『沖永良部島版指さし会話帳』を作成しております(!)。

私がクラファンのお手伝いを始めたときと、沖永良部島の観光協会から指さし会話帳の相談があった時期がたまたま重なっており、田村社長から打ち合わせの中で「別件で沖永良部島に行くかもしれない」と言われたときはひっくり返りました(笑)。


沖永良部島で「ありがとう」は「みへでぃろど~」、外国語かと思うでしょ?

その会話帳にも島の宝である方言が載っています。こんな形で、方言と指さし会話帳のコラボレーションが進めばいいなと考えていたところです。なお、島で指さし会話帳のレクチャーがあった様子は記事になっているので、よろしければご覧ください。

外国人旅行者と島民が会話できる「沖永良部島版指さし会話帳」完成 方言も

うちの地域もつくりたい!という方は、 info@4jc.co.jp までご連絡をば。

【4.ファンブック制作、レイアウト案をちら見せ!】

さて、肝心のファンブック制作は順調に進行中です!

こちらは、指さし会話帳の著者(中国語版の麻生晴一郎さん)へのインタビュー記事のレイアウト案。まだまだ調整を重ねてよいものにするそうですが、これだけでも雰囲気がよく伝わります。個人的には、本と著者の顔写真が並ぶことで、「人がつくっているんだ」という実感がこみ上げてきますね。お楽しみに!

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