配車アプリGrabの使い方『指さしマレーシア』

〜現在地・行き先入力、メッセージ翻訳なども。便利な機能の解説〜

 

『旅の指さし会話帳 マレーシア』の著者、戸加里康子です。

 

前回、マレーシアで始まった配車サービスのアプリGrabについて概要をまとめました。今回は実際の使い方をまとめてみたいと思います。

Grabを利用して乗車した車の車内。副業としてGrabの運転手をしている人が多いので、マレーシアの普通の人の車に乗せられている感覚。ハンドルの右上にスマホが見える。

Grabの使い方

Grabの使い方はとても簡単です。

 

①まずは、アプリをダウンロードし、利用者登録することが必要です。前回の記事にも書きましたが、利用者登録は日本で済ませておくことをおすすめします。

Grabのアプリ Grabを使うには、まずアプリをダウンロードして、利用者登録をすることが必要。

 

②アプリを開いたら、まずは出発地を入力します。

②今いる場所を入力。この例の場合は、KLIA(クアラルンプール国際空港)と入力している。

 

③つづいて目的地を入力します。

③ ②で入力した出発地 行先を入力。この例では、クアラルンプールの中心街、ブキッビンタンを入力している。

 

④運賃とおおよその配車時間が出てくるので、Book(予約)ボタンを押し、ドライバーが見つかるのを待ちます。

④ ③で入力した行き先。赤のマークで表示 ②で入力した出発地 配車時間や運賃が知らされるので、BOOKボタンを押すとドライバーを見つけてくれる

 

⑤ドライバーが見つかると、名前と車種(車の色が出てくることも)、プレートの番号が出てくるので、後は車の到着を待つだけです。地図上に車の位置と自分の位置が出てくるので、車の到着時間までに予約した場所に向かいます。

 

車が今どこにいるかが表示され、こちらにむかってくるのがわかる 自分が待っている場所が青い丸で表示される 車が決まると、地図の上に車と自分の位置が表示される。車の到着までに予約した出発地に向かう。

 

⑥Grabアプリにはメッセージの機能もついているので、ドライバーさんによっては、メッセージを送ってくれる人もいます。メッセージはこちらから送ることもできますし、登録されている電話番号に電話することも出来ます(電話代がかかります)。

6ドライバーからメッセージが送られてくることも。翻訳機能も メッセージの翻訳機能は、笑っちゃうようにレベルの時もあるものの、目安になる。ただし、使えるときと、使えないときがある印象。

 

 

自分のいる場所の地名がわからなくてもOK

出発地は、場所の名前がわかっていれば、それを入力しますが、わからない場合は、地図から選ぶこともできます。

地図上に自分の位置が青い丸で示されるので、それにバス停のようなマークを重ねてconfirmすればOKです。

ただしGrabのドライバーは、プロのタクシー運転手ではないので、わかりにくい場所だと、うっかり行き過ぎて、戻ってくるのに時間が結構かかることもあります。ですから、できるだけわかりやすい場所から呼ぶ方がいいです。

 

経由地や車種の選択も

さらに細かい設定等についてです。

⑦出発地と目的地の間にある「+」マークをタップすると、経由地を選ぶこともできます。

7Add stop欄。ここに入力することで、経由地を選ぶこともできる

 

⑧車の種類を選ぶこともできます。下の画面では、6人乗りの車が選択肢として出てきていますが、配車には結構時間がかかるかもしれません。この辺は、まだ試していないのでわかりません。

8見つかったドライバーが、一覧で示される。ランクや車種、配車時間を見て決めることができる。

 

 

領収証の送付、クレジットカードの登録など多様なサービス

メールアドレスを登録しておくと、降車してすぐにメールで領収書を送ってくれるので、仕事で使う時にも便利です。

クレジットカードを登録しておくと、キャッシュレスで利用することもできます。

また利用料金に応じてポイントが貯まるので、ポイントで割引クーポンを貰うこともできます(他のサービス特典を選ぶこともできます)。

 

ただし、こういった機能やサービスは常にアップデートされつづけているので、皆さんがお使いになるときは、このレポートと違っている部分もあると思います。

たとえば、2018年の春にクアラルンプール近郊で利用した際は、車の種類選択の中に、メータータクシーも出てきたのですが、今日(2018年8月)見たところ、画面が少し変わっていて、タクシーを選ぶことは出来なくなっていました。

ただし、Grabに登録しているタクシーも結構いるので、タクシーが配車されることもあります。

Grabの出現によって、都市交通の様相が大きく変わったほどの影響力を持っているので、今後もどう推移していくのかはわかりません。

 

言葉の問題

日本では配車アプリのサービスを試すことが難しいので、旅先で初めて体験することになる人は多いはずです。

当然、言葉も心配する方は多いと思いますが、ふだん、ツアーではなく個人の旅行をしていて、移動したり食事したり、宿泊したりといったことがなんとかなる英語力があれば、まず問題ないはずです。

トラブルが起きた時は喋れないと困ることもありますが、特に何もなければ、アプリの行き先入力などができれば大丈夫だからです。

なお、Grabのアプリには一応、emergencyボタンも付いています。

 

Grabが完璧というわけではない

さて、よい所ばかり目立つGrabですが、弱点もあります。

ドライバーたちのほとんどは、空いた時間にGrabで仕事をしています。つまり、プロのタクシー運転手とは違うので、サービスにはやはりばらつきがあります。

なかには変な方向に行ってしまって、いつまで経っても出発地に到着しないドライバーもいます。そういう場合は、キャンセルして新しく予約をした方がいいかもしれません。

渋滞がひどい時も同様で、出発地に来ることが出来ず、ドライバーの方から「悪いけどキャンセルして~」とメッセージが来ることもあります。

もちろん、フルタイムでやっていてプロ級の人もいますが、そう多くはありません。

 

それから、Grabの料金的な特徴として、需要によって料金が変わることが挙げられます。同じ距離の移動でも、タイミングによって料金が変わります。

たとえば、マレー系住民が多い地域で、金曜日12:30〜14:30くらいのお祈りの時間帯にGrabを使おうとすると、かなりつかまりにくく、また料金も高くなります。金曜日にマレーシア国民大学に行き、14時頃にGrabで車を呼ぼうとしたら、運賃も高くすぐには呼べないかもと知人からアドバイスされた経験があります。この時は、30分ほど時間をつぶしてから呼びました。

また、クアラルンプールは朝と夕の渋滞がひどいので、その間はGrabと言えどもなかなか呼びづらくなります。

 

Grabを使う場合は、ぜひ、そのあたりもわかった上で挑戦してみてください。

 

 

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著者:戸加里康子
イラスト:おおのきよみ
サイズ:A5並製

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