会話がきっかけとなり体験が押し寄せてくる、楽しい海外旅行
『旅の指さし会話帳』を使ってきました! <ドイツ・ベルリン、イタリア・ヴェネツィア編>
指さし会話帳編集担当のHです!
今年6月に初のヨーロッパ旅行で指さし会話帳を何度も使って来ました!
その第2弾レポートです。
指さし会話帳が楽しい体験のきっかけとなる
~初めてタイで使った時のこと~
今回のヨーロッパ行きは、言葉をよく知らない初めて行く国への旅行でした。
ガッチガチに緊張して出かけたのですが、その分、一つひとつの出来事が印象的で、記憶に残るものが多かったです。
特に指さし会話帳のおかげで出会えた、その国ならではの文化やノリみたいなもの、それが印象深く、楽しいものでした。
指さし会話帳の創刊時に、著者達と話していた事の中に、こんな目標がありました。
指さし会話帳を使うことで、
読者がその国にハマって、
何度も通うくらいにその国のことを好きになるようにしたい。
そのための仕掛けを本の中に忍ばせよう!
そんな思いから、その国の高尚な文化から、スラングのような庶民的な文化やB級グルメまで、
いろいろな言葉やネタを盛り込みました。
ただし、多くのネタは、指さし会話帳のページを開いて、使ってみないと真価が分かりません。
何の気なしに使った言葉がやたらと受ける!
こんなの美味いのかな?と思うような料理が、おお、よくこんなの載ってるね!と受ける。
そういう中から、読者の皆さんにいろんな発見をしてもらおうと考えていました。
そんなことも考えながら作った指さし会話帳試作版を持って、私が香港、タイ、インドネシアを旅行したのが1997年のこと。
「バス停」と指さし会話をしたら、完璧に通じた香港(第1弾レポート参照)を出て、次に向かったのはタイでした。
バンコクに2日ほど滞在して、 試作版の「駅」「市場」「○○はどこですか?」といった言葉を使ってみましたが、見事に通じます。
そして、指さし会話帳を駆使してマレーシア行きの国際特急列車のきっぷを購入。
午後にバンコクを出発して、翌日午前中にマレーシアに着くような列車でした。
座席に座り、向かいあって座った50前後の男性に早速、指さし会話帳試作版で話しかけてみる30歳の私。
ラフなポロシャツ姿、口ヒゲをたくわえたその男性は軍人で、行き先はタイ南部とのこと。
結婚していて子供が2人いることなどを教えてくれました。
指さし会話帳があると、タイ語を勉強したことがなくても、このくらいのことが簡単に聞き出せてしまいます。これまでの旅行では考えられないことでした。
そしてこの軍人さん、すごく実直な感じで、外国人の若造な私にも非常に丁寧です。
「いい人と道中を共に出来てよかった」と思い、そして思い出しました。
「袖ふれあう全てのタイの人々に」という文章を。
『旅の指さし会話帳』には(旅の指さし会話帳miniは除く)必ず、著者から、各国の話し相手となる方々への挨拶の言葉が載っています。
実はこの文章は、試作版を作った時から入っていて、中でもその挨拶文を力を入れてまとめたのがタイ編の著者加川博之さんでした。
そうして出来上がったのが「袖ふれあう全てのタイの人々に」という文章です。
正直、そんなに力入れずに簡単なものでいいんじゃない?
と思いつつも、著者の熱意に押されてこの文章を収録して出発したのでした。
長距離列車にたまたま乗り合わせた、この軍人さんに見せてみよう!と思い、読んでもらいました。
渡された指さし会話帳試作版を読み、ふむふむと頷くことしばし、、、、
そうして、「これはタイ語をきちんと教えなければ!」と軍人さんは思ったようで、
いろんなタイ語の言葉を読むように指さして、発音してくれます。
リピートすると、いやいや違う、こうだ。と発音してくれます。
そうやって、ページをめくっては、大事そうな言葉を見つけて教えてくれる軍人さん。
長い道中の暇つぶしでもあるのですが、なかなか真剣です。
そして、たどり着いたのが、タイ語のあいうえおに当たる「コーカイ」というページ。
タイ語を勉強する時に、すごく大事なものと、著者の加川さんから聞いてはいましたが、
こんなページいるのかな?と編集担当の私は思っていたのです。
でも、これはやっばり大事なものだったようです。
一つずつ順番に発音練習が始まりました。
「コーカイ」と軍人さんが言ったら
私もマネて「コーカイ」
でも全然ダメみたいで、軍人さんが再び「コーカイ!」
私も「コーカイ」
この繰り返し。
結局全部の文字の発音練習が終わるまで2時間かかりました。
指さし会話帳を使うと、それがきっかけとなって現地の人との会話が広がり、思ってもみなかった体験に繋がる。
こんな体験を読者に提供できたら楽しいと、著者たちと話していたものの、まさか自分がそれを体験するとは思いませんでした。
指さし会話帳は、単に言葉が通じるだけでなく、その国の文化に触れるきっかけとなる。このことを確信した体験でした。
ドイツ、ベルリンの居酒屋でビールを飲む
~全然知らなかった料理やビールと出会う体験~
さて、ヨーロッパ旅行体験の続きです。
ロンドンからベルリンへ列車で移動し、ベルリンでの滞在は2泊でした。
どうせならば、ドイツならではのものを食べたいし、美味しいビールも飲みたい!!
そう思って『旅の指さし会話帳ドイツ』を開いたところ、居酒屋というページがありました!
ドイツ語で居酒屋はKneipe、クナイペというようです。
早速GoogleMapでKneipeを検索し、宿のそばのお店に到着です。
こんなテラス席で、ドイツビールを飲めるなんて、感激です!
このお店に2晩通っていろいろ食べて飲みましたが、その時に痛感したのは、
自分の知識だけで注文するよりも、指さし会話帳を見せた人に任せて、偶然に頼る方が美味しいものに出会える!
ということでした。
1日目は、指さし会話帳の言葉をよく見て、メニューにある同じような言葉を探して、注文しました。
ピルスナービール、黒ビールを飲みました。
子供の頃に『大どろぼうホッツェンプロッツ』を読んでから憧れていた、ザワークラウトも頼みました。
ソーセージも頼みました。
どれも美味しかったです。
これだけのものにありつけるのも、指さし会話帳があったから。大満足です!
2日目。この日は指さし会話帳を見せながら注文です。
正直に告白すると、指さし会話帳を出して注文するのが少し恥ずかしい感じがして、前日はあんまり取り出せませんでした。
(指さし会話帳作ってるというのに、、、(´・ω・`)
でも、このベルリン2日目あたりから、だいぶヨーロッパ旅行にも慣れてきて、指さし会話帳を出せば、親切に会話してくれる人は多いなと感じていたのです。
居酒屋のテラス席に座ると、『旅の指さし会話帳ドイツ』を取り出して、メニューを持ってきてくれたお姉さんに見せながら注文です。
まず、カツレツ(シュニッツェル)は食べてみたかったので指さし会話帳を見せながら注文です。
次に、ガイドブックで白アスパラガスが5~6月に美味しいと読んだので、指さしてみたところ、それは「フィニッシュ(終わった)」とのこと。
つまりシーズンはもう終わったようでした。日本で言えば、タケノコとかクリ、梨、サンマみたいな感じ、旬に食べるものなのでしょう。
ドイツでも、食べ物の時期がそんなに大事なんだな、と驚きでした。
その代わりに勧められたのが、メニューに大きく写真の出ているキノコでした。
とにかく、今がものすごく美味しいそうです。
「じゃあそれで」
さらにもう一つ、付け合せを指さし会話帳の中から探してくれて、ドイツのだんごクネーデルということに。
ビールも指さし会話帳に並んでる中から、酵母入りビールが美味しいわよ!と勧められて、それにしました。
こうして出てきたのが、下の写真です!
炒めてクリームで和えたキノコは、まさしく絶品!! 少し食べただけで、ドイツでもキノコが愛されていることがわかります。和食の調理とは全然違うけれど、美味しさが完璧に引き出されている! そういう感想でした。
ドイツ団子クネーデルは揚げて出てきました。注文した時に、どう調理するか聞かれたようでよくわからなかったのですが、揚げてくれたようです。これも普通に美味しい!
カツレツ(シュニッツェル)もサクサクに揚がっていて、腹にもたれる感じもなく、ビールによく合います。カツレツってどこが美味しいんだろう?と思って生きてきましたが、一瞬で考えが変わりました。
カツレツは“キングof揚げ物”かもしれないです!
酵母入りビールも、すごく美味しかったです。その後、指さし会話帳に載っていたベルリン名物のシロップ入りビールも勧められて飲んでみました。
ホントにこんなビールがあることに驚きましたが、レッドかグリーンか?と聞かれ、レッドを頼みました。
見た目通り・名前通りで甘い。でも結構強い! 調子に乗って飲むと痛い目に会うタイプの酒のようでした。
本当に不思議なもので、指さし会話帳を広げると、お店の人が何なの、その本? みたいに見てくれます。
そして、イラストがたくさん入っていて、細かなネタ満載なページを見て、面白い本持ってるのね!みたいに少し緊張がほぐれます。
そうすると、本の中からオススメのものを見つけてくれたり、本に出ていない旬のものを教えてくれたりするのです。
ベルリンの居酒屋に2晩通ったものの、最初から指さし会話帳を見せまくって、オススメのままに食べて飲んだらよかった! というのが少し後悔として残りました。
ヴェネツィアでワインのはしご酒
〜ツマミや盛り合わせの文化に出会う〜
ベルリン2泊の後、ヨーロッパの格安航空easyjetに乗って2時間弱で着いたのがヴェネツィアです。
イタリアの東北部にあるヴェネツィアはドイツから近いのですね。街にドイツ人観光客も多いです。
水の都ヴェネツィア(ベニス)、どこを歩いて、どこを写真に撮っても絵になります。
街がまるごとテーマパークみたいですが、古くから残っているものや、様々な伝統や流儀、それらを維持することで、その魅力が保たれている。
本当に特別な場所だなあと、思わせるだけのものがあります。
今回の旅行で、ヴェネツィアでは1泊のみ。夕飯に何を食べようか? と考えながら、街歩きをしていました。
そんな時に『旅の指さし会話帳イタリア』の、ヴェネツィアページにこんな記述を見つけました。
「バーカロに行ってみよう
バーカロとはヴェネツィアの居酒屋のこと。おつまみをつまみながら、小さいグラスでワインを飲みはしごする」
それで街を歩きながら気を付けていると、午後早いうちから店頭に、ワインを飲む人が溜まっている店が時々あるのです。
おお、これか!
でも、そういう店にいきなり入るのも、躊躇するもの!どう注文するのかわからないし、なにしろイタリアに来たのは今日が初めてです。
そんなわけで、あんまり混んでるとこは、後ろ髪を引かれる思いでパス。
適度に人がいて、適度に空いていて、注文が通じやすそうな店を探します。
そうして、夕方4時頃、いい感じの店を発見!
指さし会話帳で白ワインを注文し、ガラスケースに並んでいるツマミの中から、ズッキーニの焼いたのを指さして頼んでみました。
無事、ワインとツマミを確保出来て大満足です。
ズッキーニは、日本と同じ味で、焼いたズッキーニの味、そのまんまでした。なんだか、ものすごく美味しいことを期待しましたが、そんなことないのが、妙に印象的でした。
ワインも飲んで、この店はこれで退散。
続いて、ヴェネツィアを代表する観光スポット、サンマルコ広場を歩いていると、オープンカフェでピアノやバイオリンなどの生演奏をしています。
メニューを見るとワインが16ユーロ、2000円くらいです。高いな~(><)!と思ったものの、あまりに良い雰囲気だったので、ここでも1杯。
先程のお店で白ワインはビアンコとわかったので、ビアンコと言うとちゃんと通じます。
カモメが広場を舞うのを見ながら、付いてきたオリーブやポテトチップスをツマミに飲むワインは最高でした。
会計で20ユーロを出すと、4ユーロは当たり前のようにチップに(^-^)
少しちゃんとしたご飯も食べようと、もう1軒、手軽なレストランを探します。
1人旅だと、この辺のチョイスが難しいもの。
観光客向けの店も良いですが、カップルに混じって1人の夕飯も寂しいし、バルでサンドイッチだけというのも、せっかくヴェネツィアに来たのに残念!
適度に地元感があり、適度に混んでる店を探して歩き回り、ようやく夜8時頃、良さげな店を見つけました。
ここで、『旅の指さし会話帳イタリア』のヴェネツィアのページを見せてみると……お店のお姉さんが、「ちょっとその本見せて!」と熟読。お店の人同士でいろんなページを開いて見ています。そして、どうやらいろいろ盛り合わせにしてくれる、ということになりました。
何が出てくるか、いまひとつわかりませんが、ベルリンの居酒屋の体験もあったので、まかせてみることにします。
そうして出てきたのが、写真のお皿。
タコとセロリのサラダ、干しダラのペースト、イワシの南蛮漬け、ポレンタ(トウモロコシの粉を茹でたもの)などなどが盛られて出てきました。
一度にこんなにいろんなものを食べられるとは思わなかったので感激です!
これも指さし会話帳のパワーで、この人、いろんなものを食べたいんだね! ということが伝わるのでしょう。
(実はイタリアでは、こういう「盛り合わせ」が、ごく普通にあるので、私だけ特別に盛り合わせてくれたわけではないと、旅行を続けるうちにわかったのですが、この時は「すごい!!」と感動しました)
そうすると、お店の人も、それに応えてくれる。店のご主人は以前空手をやっていて、日本に行ったことがあるとか、会話も楽しかったです。
ヨーロッパ旅行に出かける時に、正直すごくビビっていたのですが、ベルリンとヴェネツィアの居酒屋体験は、その気持ちを大きく変えてくれました。
どの国にも、親切な人や旅行者との会話を楽しむ人もいるし、面倒に思う人もいる。
気心が知れれば、長い付き合いになる人もいるし、相性の悪い人もいる。
そういうものだなと思ったのです。
指さし会話帳を使って、その国の人達と対すると、思わぬ文化にぶつかって驚いたり感激したりする瞬間がたくさんあります。
ただ言葉が通じるだけでなく、いろんな体験のきっかけとなる。
指さし会話帳の得意技を、試作版を使ってから22年を経て、改めて感じさせられる体験でした。
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