タイ『バンコクアレルギー』のPVに映るいろいろ
「旅の指さし会話帳・タイ」の著者、加川博之です。
タイの大ヒット曲『バンコクアレルギー(ภูมิแพ้กรุงเทพ)』。
PVの中に、タイの知識があると、わかるような箇所がいろいろとあるので、少し解説をしてみましょう。
1)田舎の人の過剰な親切心
若者がバスを降りると、ニワトリの鳴き声と共に乗客らが「ずーっと向こうだよ」と連呼して道を教えてくれる。
田舎にやってきた都会の若者や外国人は、珍しがられて「どこに行くの?」「どこから来たの?」等々と聞かれるもの。おせっかいだけど親切なところを表している。
指さしの中にも、こんな時のための言葉が入っている。
2)畑の作物は「キャッサバ」
何度か映る特徴的な葉の作物は、キャッサバ。
根っこの芋(มันสำปะหลัง)はタピオカ(สาคู)の原料に。
3)村長の家
タイの田舎の家は高床式の造りが多い。村長の家もおそらくこういった造りだろう。
ちなみに、村長が銃を磨きながら若者を迎えるのは、タイの漫画でもよく描かれる、愛娘を持つ父親の昔ながらの表現。厳格で古くさい父親像を描いて、田舎っぽさを強調している。
4)テレビを叩く
古い映りの悪いテレビを叩くと、きれいに映り拍手される。
これってタイも日本も関係なく、常識と思っていたけれど、30代以下くらいだと知らない人も多いのかも。
ファミコンのカセットふーふーしたり、電波悪かったらスマホ振るのと同じ。でもテレビは特に、うまく叩くときれいに映った記憶はあります。